ゴーヤの連作障害
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ゴーヤの連作障害
家庭菜園では、ゴーヤの連作障害はあまり聞いたことがありませんが、存在します。畑1面で、ゴーヤを育てていて、かつ、生活に直結する生産者の方は当然のことながら、しっかりとした予防策をとっています。連作障害は、主に3つの要因で発生します。
気にするとすれば、一番最初のものとなると思います。また、4,5年目あたりから被害が出てくるようです。
1.ゴーヤの連作障害(根に寄生する虫などによるもの)
根から侵入して、ネコブセンチュウやつる割れ病などが発生すると言われています。これらの寄生虫はゴーヤの根を餌にして生きていますので、根がたくさんあればそれだけ餌となって増えていきます。毎年増えていき、ある年に大増殖して被害をもたらすことがあります。2,3年程度では出ない、家庭菜園ではゴーヤだけを畑に植えるということではなく、他に周りに他種類の野菜を植えているため、少しずらして植えてやれば気にするほどではないかと思います。また、これに対抗する接ぎ木苗も、一般向けにはあまり売っていませんが存在します。また、化成肥料施肥で根の表面を痛めることは寄生を助けることになりますので、たい肥などを使用したほうが無難かと思われます。
2.ゴーヤの連作障害(特定の物質が減少することによるもの)
土壌中からNPK以外の微量元素が不足することにより、ゴーヤの成長に不良が発生するもの。植物は、NPKだけではちゃんとは育ちません。土壌中には微量な物質も含めると、数えきれないくらいの物質が含まれています。これらは植物にとって必要で、ある植物は特定の物質を必要とするが、ある植物は必要としない、というような物質が存在するようです。ゴーヤだけを作り続ければ、ある特定の物質が足りなくなる可能性はありますが、長期間、かつ、あたり一面ゴーヤだけを育てて、実だけでなく、茎や葉、根などをごっそり畑の外へ捨ててしまうようだと、発生する可能性が高くなるかもしれません。対策は、たい肥などの土に近いような物質を土壌にまぜることです。化成肥料のように決まった物質だけが補充されるのではなく、たい肥などは微量元素も数多く含まれているのでこれを解決できる可能性を持っています。
3.ゴーヤの連作障害(根から発生する成長阻害物質などによるもの)
植物の根から発生する物質で他の植物の成長を止めようというものが知られています。それらが大量に生成されると、同じ作物や違う作物でも成長を妨げる可能性があるということのようです。実際に経験したことがありませんし、確かめようもありませんので説明はこれくらいにさせて頂きます。
結局、ゴーヤの連作障害は気にする必要があるか?
結局のところ、ゴーヤの連作をしてしまったがどうすればいいのか?ということで悩むことは家庭菜園ではあまりしないほうがいいかと思います。気にすると、同じウリ科の作物、きゅうり、ズッキーニ、かぼちゃ、ウリ、ヘチマ、スイカ、メロン、トウガン、、、あらゆるウリ科の野菜が同じように作れないことになります。しかし、家庭菜園の場合場所がないので、あまり気にせず作っています。そうせざる得ない理由のほうが多いのです。
もし、プランターならば土を毎年かうということも考えられますが、去年の土を捨てるというのは何か間違っていると思ってしまいます。一年自然にさらされ、微生物が増えて生きた土になったものをあえてゴミとして捨てるなんて、もったいないという考えがあります。
もし、センチュウ類を恐れるなら根から侵入してくるわけで極力、化成肥料を使わず、根やけを起こさせない。また、元肥にコーヒー粕を使うことでセンチュウが減ったなどということもあるようなので、有機栽培に徹していけば、それほど恐れることはないのではないかと思っています。また、マリーゴールドをコンパニオンプランツとして植えるなども対策として考えられます。しかし、水はけの悪い湿った環境などではよく発生するようです。
いずれにしても、無責任に大丈夫とも言えませんので、出来る範囲で対策をとるのがいいのではないでしょうか。
また、ゴーヤが上手く成長しない、実が成らない、元気がない、ということも一概に連作障害だと決め付けるのもどうかと思います。植物は生き物ですので、条件が同じでも上手く育たないものもありますし、眼に見えないところで問題が発生していることもあります。そして、得てして、ベランダや庭は日当たりが十分とは言えない場合が多いですので、それが原因となっていることもあります。
ゴーヤが元気がない
ゴーヤが元気がありません。
葉が萎れているような感じです。雨の後なので水分はたっぷりのはずですが、葉がピンとせず、勢いが感じられません。葉に病気の症状らしい斑点や色の変化、虫食いはありませんでした。
これはゴーヤが萎れた原因を突き止めたいのですが、毎年この場所にはゴーヤを植えています。ほかにも何箇所かありますが、毎年同じ場所です。連作障害なのか?と一瞬思いましたが、もう1つのゴーヤは完全に枯れていて、カブを抜いてみると、コガネムシの幼虫が数匹同じ場所から出てきました。同じ空間に3,4匹いたら、根がぼろぼろです。
これではまともに成長しようとしても難しいです。コガネムシは同じ場所に卵を産みます。一箇所に数十粒生んだら、大変な数の幼虫が孵り、大きくなるに連れて被害をもたらします。それほど土の中で移動するとは思えませんので、おそらく、成虫となって出ていってくれるまで待つしかありません。
この写真の原因がなんであるかはいまだ、わかりません。ただ、最近はとても寒く、雨が続き、こういうふうになっておもおかしくないとは思っていました。さらに、追肥をした直後であったので根やけか?とも考えられます。
しかし、ネコブセンチュウが連作で発生しているのかもしれません。しかし、今の時点で引き抜くには、まだ思い切れません。もう少し様子を見てみます。
ただ、連作障害というより、ほかのゴーヤも寒さのためすっかり元気がありません。この年のゴーヤはほとんど全てが4月中に植えてビニールの囲いして保温しながらの育成でしたが、おもわしくありません。
前の年はかなりの勢いでした。この年は前半が寒くてとても厳しい状況でした。ほかの野菜も寒さに弱いものは軒並みダウンしています。こういう弱った状況ですと、いかなる病気にもかかりやすいですので、連作障害となる症状もでやすくなることでしょう。天候が回復すれば、ゴーヤも勢いを回復するかもしれません。
しかし、まだ梅雨が待っています。半ば天候任せということになります。たとえ、ここで枯れてもこのゴーヤが連作障害で枯れたとはなかなか言い切れないと思います。